株式会社micado
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石川県金沢市は若年層から高齢層まで観光地としての人気があり、日本三大庭園の兼六園、緑に囲まれた歴史ある金沢城、金沢21世紀美術館など。
人気な観光地が多く揃っていることから、今後も観光客数がさらに伸びることが予想されている。
そんな金沢で、淡々と運営している宿泊施設オーナー佐藤 武夫(仮名)の悩みをご紹介しよう。
金沢駅から徒歩20分〜30分ほど。部屋タイプは和室が25部屋(2~4人用)、和洋室は5部屋(2~4用人)の計30部屋。一日での最大収容人数は120人。部屋は和室で旅館の周りには騒音がなく、落ち着いて過ごすにはぴったりな宿。
創業してからは、一度も改装工事や清掃業者に頼んだことがないのこと。しかし、館内の隅々まで綺麗に保つことができている。日常からの掃除が入念に行われているのがよくわかる。
やすらぎ旅館が提供しているプラン(宿泊+料理+大浴場の温泉)は”The 旅館”と言わんばかりで、リーズナブルに過ごせることから、色々な客層が利用しているそうだ。
佐藤オーナー:(仮)やすらぎ旅館は、高級な施設ではないけど、お客様には快適に過ごしてほしい気持ちは変わらない。リーズナブルな宿でも楽しい空間をつくることは意識するべきだよね!
だから、ウチは掃除や宿泊者の方たちと話す接客力を特に意識してる。それが実現できているのも、一緒に働いてくれる従業員も仕事には熱心に取り組んでくれているんだよね。
基本的なことでいいから、しっかりとやることがリーズナブルな旅館でも生き残れるんじゃないかな?
ー「基本に忠実」ということですね!次に、最近の運営状況についてはいかがでしょうか?
佐藤オーナー:年間稼働率は30~40%くらいかな。利用しているOTAは楽天とじゃらん。旅行代理店とも年間契約しているんだけど、客足は減っているね。宿泊単価は平日と土日では5000円以上の落差があるのかな。
1万円以上の価格で販売すると稼働率が低くなってしまうから、基本的には7000~8000円前後で提供していて、土日はやはり需要が高いのか1万1000円くらいで70%の稼働くらい。
月の売上は約440万円〜約700万円くらいで、シーズンによってギリギリの月もあるが、もう少し高い金額で提供したいのが本音だね。(笑)
ーなるほどですね!
佐藤オーナー:金沢の宿泊施設が増加していて平均価格が下がっているのは、ニュースでも話題になってたけど、業界ニュースについてはあまりわからないんだよね。
あくまでも個人的な意見で、宿泊施設はいつでもお客様が来てくれるように準備していればいいから、特別なスキルを付けなくても成り立たせることができる。大手のホテル会社と、個人で営んでいる宿泊施設は生存するフィールドは違うから、あまり気にする必要はないんじゃないかな。
ー利用する客層も違いますもんね!実際に、宿泊客の反応はどうですか!?
佐藤オーナー:口コミ評価は、良いレビューをもらうことが多いかな?特別こだわっているポイントもないので、嫌な思いをされる方も少ないからだと思う。そこはマイナスポイントでもあるのかな……。
金沢は色々な年齢層に人気があるので、若い人や子連れの家族、高齢者のグループ・団体客と本当に様々だね!外国人旅行者もたまにいるけど、英語が話せないから困ったりもするね。(笑)
ーでは最後に、将来像について一言お願いします!
佐藤オーナー:できれば、もう少し高い単価で提供したいよね。消極的に選ばれるのではなく、顧客満足度を上げられる何かかな。とりあえずは売上を上げて、新しいことにも挑戦していこうと思っています。
(仮)やすらぎ旅館様に向けて、今後の運営をより良くするためには、以下の3つのポイントが左右すると考えられます。
予約を増やすための入り口を拡大すること。現在の販売しているOTAは楽天・じゃらんで、海外OTAも利用することで客足は強まることは間違いありません。しかし、数多くのOTAを利用しすぎても、口コミが分散してしまうので却って逆効果になるケースもあります。
宿泊施設の増加により、OTA上での価格破壊が起こっていることから、これから自社サイトでの予約を増やす取り組みが重要視されます。競合他社と差別できるポイントが、ブランドになる可能性を秘めています。サイト制作やWebマーケティングを業者に頼む場合は、決して安くはないので要検討してから、決めるといいでしょう。
周辺で似ているような宿泊施設を調べて、わかる範囲でいいので「強み」と「弱み」を取りあげましょう。比較した時に、自社で改善できるコト・できないコトで分け、「できるコト」は尖らせて、自社の売りにすることで差別化を図り、魅力を感じてもらうキッカケとなります。
今後も金沢の宿事情は厳しく、個人だけでなく大手企業の参入といった情報なども増えてくるでしょう。ここ数年、集中して力を入れるべきことは「ブランディング」です。顧客満足度を下げないのは大前提で、Web上でやれるコトを増やしていきましょう。
Webサイトに訪れてくれたユーザーの行動を分析し、最適な導線を作ることで、デジタル化の波に乗り、ホテルのブランディングを進めていきましょう。
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