株式会社micado
Tokyo main office
〒150-0012
東京都渋谷区広尾1丁目2-1 4F
Okinawa branch office
〒905-0011
沖縄県名護市宮里1丁目28-8 2F
数年前に、ビジネス雑誌の日経ビジネスとダイヤモンドのそれぞれで「ビジネスパーソンが選ぶベストホテル」というアンケートを集計した結果、ダイヤモンドではアパホテルが1位だった一方で、日経ビジネスでは最下位(対象ホテル35ホテル中)という結果でした。
宿泊業界では大きな話題となり、当時のアパホテルの宿泊料金は現在と比べて2~3倍高く、価格高騰が最下位の理由でした。また、アンケート調査で1位になった理由は、キャッシュバック特典のある会員プログラムという、両方ともお金に関わる理由でした。
今となっては宿泊単価はリーズナブルで、誰もが利用できる日本の宿泊業界の先駆者ともいえる存在です。
ピーク時の都心に位置する施設では1日の稼働率は100%超えの実績を持つ、普通の宿泊施設では検討もつかない数字を叩き出していました。
今回は、そんなアパホテルのWebサイトから汲み取れるマーケティング戦略について解説しています。直接予約の成功要因を知りたい宿泊施設さまは、ぜひお役立てください!
アパホテルのWebサイトのトップページ上部では、「”アパ直”からなら、比較なしで最安値」とキャッチなーフレーズを打ち出しています。
意図としては、「楽天やじゃらんなどの各OTAに掲載されている価格を比較しなくても、アパホテルの自社サイトが最安値だよ」というメッセージが読み取れます。
宿泊施設が運営するWebサイトとOTAで料金が異なるのは、OTAには予約の仲介手数料があるからです。
普通なことのようにも感じますが、ユーザーはWebサイトが決して最安値ではないことを知っています。宿泊予約サイトではポイント還元がされたり、最安値保証されているケースもあります。
つまり、GoogleやYahooで調べたときにタイトル名に表示されている「【ベストレート保証】は保証されていない」と知っているのです。
それに反して、アパホテルは全施設での価格を一括で操作できて、「アパ直」が最安値になる設定を行っているのが、直接予約されるマーケティング戦略となっているのでしょう。
最安値で予約できる以外に、ターゲットでもあるビジネスパーソンが宿泊施設を選ぶ際に、時間を削減して予約ができることもアパホテルの強みです。
この点に関しては、アパホテルのコンセプトである「Time is Life」と「お客様の時間を奪ってはいけない」に当てはまっています。
Webサイトに訪れるユーザーが回遊しやすく、また簡単に予約が行えるように、トップページで「地図・目的・エリア」と宿泊するユーザーの目的を複数設定し、最短で顧客ニーズに応えられる設計になっています。
Webサイトでのユーザー満足度を下げないように必要とされる情報だけを取り上げているのでしょうか。
多くの宿泊施設のサイトで見られるのは、トップページに情報を詰め込みすぎています。ですが、次に見られるページは基本的に決まっている傾向があります。
「良いWebサイト」というのは、ユーザーがスムーズに情報取得できて、探しているページ(情報)に訪れさせることで、良いWebサイトは満足度が高く、再訪問されることに繋がります。
関連記事:【完全理解!!】ホテル経営を促進させるWebサイトの設計から集客改善
アパホテルの会員登録者に向けて提供している特典は、ほとんどがお金やポイントの還元で、出張者などで頻繁にホテルを利用する人はにとってはポイントが貯まったり、割引なら出張費用を節約できるメリットがリピーターを釘付けにしています。
この意図から、新規で利用したターゲット層にはリピートしてもらい、リピーターには何度でも利用してもらえるような特典を作り上げているのがヒシヒシと伝わってきます。
これだけ最安値を打ち出しているにも関わらず、年間利益率が30%以上と宿泊業界では恐るべき割合です。
業務などで削るべき部分は削りながら、高い顧客満足度に追求しているのが高利益を維持できるコツなのでしょうか。全施設の価格コントロールしているのは計り知れない領域ですね…。
関連記事:レベニューマネジメントとは?ホテル経営に必要な分析力を解説
少し話は逸れますが、有名な「アパ社長カレー」は、緊急時の備蓄のためにあるらしく、自社生産することでコストを下げ、ユーザー向けに販売したり被災地に送ったりすることで在庫圧縮&PRに繋げています。
何かに還元しながら広告宣伝も怠らないアパホテルの方針なのでしょうか。本気で日本の宿泊業界の頂点に立とうとしているのが感じられます。
どのホテルや旅館でも取り入れることができるのは、ずばり「ターゲットを意識したWeb上でのブランディング」です。
WebサイトやOTAの見直し、宿泊施設を利用するターゲット層に向けて、響きやすいキャッチーな文言やコンテンツに変えて、サイトを閲覧するユーザーの行動や反応を分析することが、最適な導線づくりの根幹となります。
【アパホテル成功要因のまとめ】
・明確なターゲット選定
・目的(予約)まで最短化
・自社サイトのみの特典付与
Webサイトを通じてブランディングの強化をし、直接予約の獲得を増やすためには、自社マーケティングの強化が求められます。弊社では、ホテル・旅館のWebサイトリニューアルやSEO対策を得意としております。
これまでにたくさんの宿泊施設さまの売上改善をしてきた経験から、独自のノウハウでホテルマーケティングを行っております。お問い合わせフォームよりご連絡いただければ、オンラインミーティングでホテル・旅館の課題をお聞きしながら最適なマーケティングを提案させていただきます!
また、宿泊施設さま向けに無料で参加できるオンラインセミナーを毎月開催しております!他社では聞けないホテル・旅館の集客戦略やデジタルマーケティングに関するセミナーを行っているので、ぜひご参加ください。過去のセミナー動画も無料で視聴できるのでぜひお申し込みください!