株式会社micado
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インターネットで共通点を持つ人と気軽に繋がれるようになり、共通点のあるユーザーを一つのプラットフォームに集めさせる「コミュニティ」の形成が重要になってきています。
ホテル・旅館に興味のあるコミュニティに対してアプローチしたり、新たにコミュニティを形成することでファンの獲得が期待でき、コミュニティマーケティングでは集客が可能になります。
本記事では、コミュニティマーケティングの定義やメリット、コミュニティ運営において注意すべき点について解説しています。
ホテル・旅館でこれからコミュニティを形成してマーケティングを行おうと考えている宿泊施設さまはぜひお役立てください!
コミュニティマーケティングは名前の通り、コミュニティを活用して行うマーケティングのことです。
一昔前であれば「コミュニティ」というと、近隣の人とのコミュニティや、学校・職場などの属している組織のことを指しましたが、ライフスタイルの多様性やSNSの普及により、地域性のないオンライン上でのコミュニティや、企業の中に生まれるコミュニティなど、「コミュニティ」の定義はさまざまです。
コミュニティのメンバーは何かしらの共通点を持っているので、ホテル・旅館でもコミュニティを運用または活用することで集客が期待できます。
たとえば、ホテル・旅館が主催としてコミュニティを形成したり、既存のコミュニティにアプローチすることで、ファンやロイヤルティの獲得が見込め、コミュニティメンバーに向けてミートアップやグループインタビューなどのイベントを開催すると、ホテル・旅館に対する本音が聞けるため、顧客満足度へ繋がります。
成功しているコミュニティマーケティングを見てみると、ユーザーが抱える課題が大きいことや、共通点を持つ他のユーザーと繋がることで生活が豊かになるものが多い傾向があります。
また、コミュニティマーケティングに取り組んでいるホテル・旅館は少ないので、コミュニティマーケティングに取り組むことで、競合施設との差別化が可能になります。
コミュニティマーケティングの定義やメリット、成功事例について紹介してきましたが、ここからはホテル・旅館でコミュニティを運営する際に注意すべき点について解説していきます。
コミュニティは、共通点を持つ人たちが集まるため、目的やテーマがはっきりしていなければ、離脱の原因やコミュニティへの不参加の要因となってしまいます。
たとえば、ホテル・旅館で体験できるアクティビティに参加したい人のコミュニティや、地元の食材を堪能できるレストランやカフェに行きたい人に向けてのコミュニティなど、はっきりとした目的やテーマを決めることで、メンバーのロイヤル化が期待できます。
コミュニティの主役は、あくまでユーザーです。コミュニティマーケティングは、ユーザーの交流から商品・サービスを購入してもらうマーケティング手法のため、ホテル・旅館側が舵を取りすぎてしまうと、従来のマーケティング方法と変わりません。
せっかくコミュニティを活用してユーザーとの距離が近くなり、生の声が聞けるようになっても一方的なアプローチが多いと、従来の広告のように嫌悪感を抱かれてコミュニティから離れてしまう可能性があります。
コミュニティを運営する際は、「共通の興味関心を持ったユーザー同士が交流できるようにホテル・旅館がお手伝いする」という観点が必要です。
コミュニティは人が集まらなければ活性化しないため、まずは人を集めるところから始まります。ある程度人が集まったら、オンラインミートアップやグループインタビューなどのインベントを開催して、ユーザー同士の交流を促し、コミュニティを盛り上げます。
コミュニティのメンバーがロイヤル化したら、ホテル・旅館のファンとして口コミを拡散してくれたり、リピーターとして滞在してくれる可能性があります。
このように、ホテル・旅館のファン育成まで考えると長い時間がかかってしまいますが、「コミュニティに属したい」という帰属欲求から、参加したいと思ってくれるユーザーはたくさんおり、うまく活用できれば集客へとつなげることができます。
民泊の大手として知られるAirbnbでは、「コミュニティ」をそのまま商品化したことで成功しました。
近年、ブランドの魅力を伝えるためには”物語”や”背景”などが効果的であることが注目されています。
Airbnbでは、空き家を所有しているユーザーが集まって家のシェアをしています。誰かが所有している家には”物語”があり、”物語”は人の心を動かすことができます。つまり、Airbnb自体がコミュニティで成り立っているのです。
「私たちはどこにでも属することができる世界を信じている」と掲げるAirbnbのミッションからも、コミュニティを大切にしていることが分かります。
Airbnbでは、ユーザーがSNSに投稿するUGCを大切にしており、AirbnbのSNSに投稿されているコンテンツは、ほとんどUGCが活用されています。
世界中に提供している家があるため、プロのカメラマンにお願いしていると莫大な費用がかかってしまいますが、UGCを活用することでコストを抑えるのと同時にコミュニティからの信用を得ることに成功しています。
また、Airbnbで過去に行った”Brought to You By”というキャンペーンでは、「コミュニティ」にフォーカスするため、Airbnbで提供している家での体験のPR動画を作成しました。
家族という名のコミュニティでの体験をシェアして、他のコミュニティ(家族)にも参加してもらうため、宣伝用の家族”役”ではなく、”本物の家族”にこだわりました。
”本物の家族”にカメラを渡し、ただ旅の思い出を記録してきて欲しいとお願いをして作成したPR動画を公開し、ホームビデオで撮ったような、ある家族の思い出として公開された動画は話題を呼びました。
以上のことからも、Airbnbでは「コミュニティ」や「物語」を一番重要なものとしてしていることが分かり、コミュニティの共感を得ることは、集客において最大の武器となります。
人間には「コミュニティに属したい」という帰属欲求があり、SNSが普及したことで共通点を持つ人と気軽につながることができるようになり、コミュニティが成立しやすくなりました。
コミュニティを活用してマーケティングを行えば、必要としている人に出会うことができます。コミュニティを安全な場として管理するには、コミュニティマネージャーとマーケティングチームの連携が重要となります。
競合施設が低価格などの「機能的価値」を訴求していたのに対して、「情緒的価値」で差別化することで、ホテル・旅館の集客へとつなげることができます。
差別化をするには、自社の分析が鍵となります。分析なしにマーケティングは成功しない!?ホテルに必要とされる思考力とはの記事では、自社の強み弱みを知るために必要な分析について解説しているのでぜひご覧ください!
ホテル・旅館におけるマーケティングには、ただ感覚で分析をするだけでなく、専用のツールを使ってデータや数値を見ながら分析し、改善をしなくてはなりません。そこで、ホテル・旅館を専門にしているマーケティング会社へと依頼することも、効率よく売上を上げるために必要です。
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